らかぁ4挺

4行日記

96冊目

サマーバケーションEP

サマーバケーションEP

図書館でイッキ読み。
本当に凄いんですけど、何が凄いか上手く言えない。何か事件が起きるわけじゃないんだけど、何故か惹かれるんですよね。わからないけどすごい。この感覚、小説で出会うことが一番多いんですよね、だから小説は止められない。

以下、ネタバレを含め、何とか自分の気持ちの明文化を試みて失敗orz
この本を読んで一番感じたのは、「東京」について。物語の始まりが井の頭公園で、神田川に沿って歩いていく。都下から23区に入って、神田川の下降で物語が閉じられる。その情景もそうだけど、例えば鉄道などの交通手段の描画が詳細で、様々な東京の今を感じられた。
本作で重要な要素の「川」についても言及したい。川というのは、流れる水は常に入れ替わるけれども、川そのものは、ほぼ普遍のものとして存在している。これは人生のメタファじゃないかと思っています。また、前述しましたが、交通手段の描写の細かさというのは、これも何かを連想させます。そこから先はよくわからないのですが、そこにあり続ける「駅」と、常に動いている「鉄道」との関連性が上手く説明したいけど出来ない、もどかしい状況でもあります。
主人公についても触れておかなければいけないでしょう。物語内では、主人公のバックグラウンドについての詳細な記述はありませんでしたが、所謂「普通でない」という状況はわかりました。施設?らしきところに電話して外泊許可?をもらっていることからもそれは伺えます。小生は、アンドロイド系ロボット説を本気で押したいんですけど、根拠がねぇ、無いのでここはあっさりスルーしてください。
主人公以外の登場人物も魅力的で、カップルとかガキンチョとか双子とか新宿区とか、とにかくみんないいんです。手元に本が無いので詳細は残念ながら省きます。

と、それなりの文量になったんですけど、全然書き足りないけど材料が無いんでかけないので終了。うーん、これは悔しいけど仕方ない。文庫化されたら再読でリベンジです!