9冊目
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2008/10/24
- メディア: 文庫
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ファミ通文庫版は、3年くらい前に読んでいました。
http://d.hatena.ne.jp/rakaxa/20050908#p1
当時もろくに感想書いていない&他人の感想に乗っかるだけという
今とほとんど同じだった小生自信に絶望中。
というわけで、真面目に書いてみようと思いました。
普通に考えると、デザートイーグルをぶっ放したりなど、
到底ありえない話のような感じは受けます。
が、カナのジュブナイル的視点からの描き方が見事で、
そのような細かい事を気にする暇がないくらい物語にのめり込めます。
終盤ではSF的要素があいまって、何が真実か分からなくなるような感じが
さらにカナの不安定さを表していて、物凄く良かった。
子供から何かを経て大人になった小生の、その名前がついていない頃の
何とも表現し難い不安定な時期を思い出し、胸がえぐられた気がします。
エンディングに関しては、ストンと落としたIが好きです。
ファミ通文庫版しか読んでいない人は、エンディングだけでも読んでみたら
面白いかもしれません。