50冊目
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/12/28
- メディア: 単行本
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やっと読みました。文庫化の前に読めてよかった。
本作を一言で言い表すと、親子3代のクロニクルでしょうか。
万葉の時代が神話の時代の終焉というのが、
その時代を小生は生きていなかったのですが妙に納得してしまいました。
その時代までは何か不思議なことが許容されていたというか。
そして、毛鞠、瞳子と世代を重ねるにつれ、その特殊性が
だんだん剥離してきて(とはいえ毛鞠のキャラは濃いですけど)
瞳子は普通の女の子で、ほんにんもそれを自覚している。
小生的には3部が一番好きです。
この小説で一番存在感を出しているのが万葉で、
一番強烈だったのが毛鞠で、
そして一番普通なのが瞳子。
その瞳子がこのクロニクルを〆るというのが、
「今の時代」で語られるべき事じゃないかと思いました。