らかぁ4挺

4行日記

20冊目

ISBN:4840227837

おおっとこっちが先か。アップする順番間違えた。

病院が舞台の作品は、どうしても「死」を意識せざるを得なくて、
それをどうエネルギーに変換して物語を駆逐していくのかが
ポイントだと思います。
ただ、病院=死のイメージは、小生でも思いつくように、
あまりにベタ過ぎて、相当うまくやらないと、
かえって現実感から乖離してしまう傾向にあるような気がします。


本作は、シリーズ3作目ということもあって、主人公のいる
病院がどういうところなのか既に読者に浸透しているというのもありますが、
うまく表現できていると思います。
それでいながら、やっぱりテーマは里香の「死」になっていて、
どうしようもない無力感が日常生活から伝わってくるのが
とてもいいと思いました。


惜しむらくは、全面的に小生の責任なのですが、
リアルタイムで読みたかった。完結が分かっているのは、
こういう作品にはマイナスにしかなりませんね。
とはいえ、それを差し引いても読みたい作品ではあります。